第五回 仕事と家庭の両立、そして健康について

第五回 仕事と家庭の両立、そして健康について

第五回 仕事と家庭の両立、そして健康について(2015年7月)

 

今回のタイトルですが、実は第三回の後半で言われていたことなんですが、それについて早速インタビューをお願いしたいと思います。


 

気付かれましたか(笑) その通りです、過労死や育児休業といった仕事と生活のバランスが最近よく問題になっていますので、今回はその辺についてが良いかと思いまして。


 

そうでしたか、それでは改めまして、
「ワークライフバランス(仕事と育児・介護等の家庭生活との両立支援、多様な働き方の実現)について」どのようにお考えですか?


 

ワークライフバランスについては、国の政策で、「育児・介護等による政策」や「女性の活躍支援」、「多様な働き方の実現」など様々な推進活動が行われています。

 

しかし、国の指針に則って、「助成金が出るからやる」、障がい者雇用のように「罰則があるからやる」というレベルでは、本当の意味での社員が働く環境整備にはならないのではないかと思います。

 

介護休暇一つとっても、介護する側の環境は人それぞれです。一律に制度を決めて「規定外のことはできません」では、本末転倒ではないでしょうか。

 

社員が職場(会社)に夢や希望、仕事にやりがい・達成感、役立ち感を持って生きていくために、個別に会社ができること、本人ができることを精一杯議論を重ねて、最良の策を進めていくことが大事ではないかと思います。


 

なるほど、しかし具体的にはどのようなことするか・・・・とかは、なかなか今の段階で回答を求めるのが難しいですね。それとも、もう何か考えがあるとか?


 

そうですね、実は当社でも現在、癌(がん)と闘っている社員がいて、抗がん剤は精神的にも辛いものと聞きます。闘病生活が長きに渡りながらも仕事を継続している精神力には頭が下がります。

 

会社は、「その社員に何ができるか・・・」、私は会社設立当時から自問自答しています。当社の経営方針にある「永く現役で働ける事業を創造する」とあります。これは、社員全員が人生の中で、自分の健康阻害、家族の病気・介護、子供の教育などで、会社人生の岐路が必ず来るという前提で考えました。

 

そこから、自宅通勤できる営業所内業務、通勤が厳しい自宅で介護をしなければならないなど、自宅でも仕事ができる在宅勤務、単発ではありますが技術者の能力を活かすCAD講師や技術コンサルタントなど、技術力を駆使した新たな業務を創造するということから決定したものです。

 

「仕事はしたい、けれどプライベート(介護など)のことで仕事ができる環境がない。退社するしかない。収入がなくなり生活が厳しい」という負の連鎖を断ち切るためにも、会社がバックアップできるようなオープンな会社にしていきたいと思います。


 

現状でもすでにワークライフを考えなければならない状況があるなかで、今後さらに社内制度を整えていこうとしているわけですね。


 

そうです、現在当社は「とうきょう次世代育成サポート企業」「がん対策推進企業アクション」の登録を行っています。

 

私自身も「東京都中高年勤労者福祉推進員」講座修了していますので、社員の相談に少しは力になれると思いますのでお気軽に相談してきてください。

 

そして、在宅勤務制度や時短業務制度、休業制度、再雇用制度などを今のものより充実していき、当社独自の柔軟な制度を築き上げていきたいと考えています。

 


 

分かりました。そんな体制ができることを期待しております。それでは今回はここまで。本日はありがとうございました。


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